「せっかく積み立てたNISAを失敗したくない」という気持ちは誰もが持っています。実は出口戦略の失敗にはパターンがあります。よくある失敗を事前に知っておくことで同じ轍を踏まずに済みます。今回は新NISAの出口戦略でよくある失敗5選と具体的な対策を解説します。
失敗①:暴落時に慌てて全額売却する
出口戦略で最も多い失敗が相場が大きく下落したときに感情的になって全額売却してしまうことです。
株価が20〜30%下落すると「このまま持ち続けて大丈夫か」という不安が強くなります。しかしその不安に負けて全額売却してしまうと、その後相場が回復しても恩恵を受けられません。過去の歴史を見ると株式市場は暴落後に必ず回復しています。リーマンショックもコロナショックも数年以内に元の水準に戻りました。
対策は生活防衛資金を別に確保しておくことです。現金が手元にあれば相場が悪くても売却せずに待てます。暴落時こそ売らないことが正解です。
失敗②:取り崩し順番を間違える
複数の資産を持っている場合に取り崩す順番を間違えるのもよくある失敗です。具体的にはNISAを最初に取り崩してしまうケースです。
NISAは非課税で運用できるという最大のメリットがあります。このメリットを活かすためにはできるだけ長く運用を続けることが重要です。現金や特定口座の資産を先に使いNISAは最後まで残しておくのが正しい順番です。
正しい取り崩し順番は現金・預金→特定口座→新NISAです。この順番を守るだけで手元に残るお金が大きく変わります。
失敗③:生活防衛資金を確保せずに取り崩す
生活防衛資金を別に確保せずにNISAだけを老後の頼みにしてしまうのも危険な失敗パターンです。
生活防衛資金がない状態だと急な出費が発生したときや相場が悪いときに関わらずNISAを売却せざるを得ない状況に追い込まれます。相場が最も悪いタイミングで売却することになれば大きな損失につながります。
生活防衛資金の目安は生活費の6ヶ月〜1年分です。この金額を現金として手元に置いておくことでNISAに手をつけるタイミングを自分でコントロールできるようになります。
失敗④:取り崩し額を決めずに感覚で使う
「必要なときに必要な分だけ取り崩せばいい」という考え方も失敗につながりやすいです。
計画なしに感覚で取り崩していると知らず知らずのうちに取り崩しペースが速くなりがちです。旅行や大きな買い物のたびにNISAを売却していると想定より早く資産が底をつくリスクがあります。
対策として毎月の取り崩し額を事前に決めておきましょう。月々の生活費から年金を引いた不足額を計算して定額取り崩しのルールを作ることで資産の減り方を管理できます。
失敗⑤:出口戦略を考えるのが遅すぎる
「定年後にゆっくり考えればいい」と出口戦略を後回しにするのも失敗のパターンです。
定年退職後は収入が急減する中でお金の使い方を決めなければならない状況になります。焦った状態での判断は失敗につながりやすいです。また退職後に資産配分を大きく変えようとすると売買コストや税金の負担が発生することもあります。
出口戦略は50代のうちから考え始めることが理想です。年金見込み額の確認・資産全体の把握・取り崩し額のシミュレーションという3つの準備を定年前に済ませておきましょう。
まとめ:失敗のパターンを知れば対策できる
新NISAの出口戦略でよくある失敗をまとめます。
- 暴落時に感情的になって全額売却しない
- 取り崩す順番は現金→特定口座→NISAの順を守る
- 生活防衛資金を生活費の6ヶ月〜1年分確保しておく
- 毎月の取り崩し額を事前に決めてルール通りに実行する
- 出口戦略は50代のうちから準備を始める
失敗のパターンを事前に知っておくことが最大の対策です。今回紹介した5つの失敗を頭に入れておくだけで出口戦略の成功率は大きく上がります。積み上げてきた資産を賢く使い切るために今日から準備を始めましょう。


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